【介護福祉士】毎日新聞に本校の生徒が紹介されました。

【毎日新聞 12/2掲載記事より】

わたしの世界  「お年寄りを笑顔に」 兵庫大学附属須磨ノ浦高校3年 三寺彩加さん(18)

 高齢者施設での実習を通して「利用者さんの思いを尊重した介護ができるようになりたい」と思うようになった。兵庫大学附属須磨ノ浦高校普通科介護福祉士コース3年、三寺彩加さん(18)は、卒業後は大学で福祉のために働きたいと思っている。

 小学校のとき、大好きな祖母が病気で寝込んでいるのに、横にいるだけで何もできなかったことにむなしさを感じた。祖母を見送った後、思った。「病気の人を助ける仕事をしたい」

 中学の職業体験で高齢者施設に行った。お年寄りの話し相手になったら、笑顔になってくれた。「来てくれてうれしい」と言ってくれる人も。「私でも笑顔にさせられる」と介護福祉士になりたいと目標が定まった。

 高校の実習では「教科書に書かれてないこと」を学んだ。皮膚が薄くなっているお年寄りは、ベッドの柵に少し当たるだけで傷になってしまう。体が硬くなって腕が動きにくいお年寄りには「手すりをつかんで」とは言えない。

 食事の配膳も簡単ではない。まずはお年寄り全員の名前を覚えること。そうしなければ正しく配膳できないから。名前が分からないときは「お名前、聞いていいですか?」としっかりした声で聞く。「大きな声を出すのは苦手でしたが、3年になってだいぶ出せるようになりました。」

 認知症のお年寄りは気分が変わることがしばしばあって、戸惑う。「折り紙をしたい」と言っていたのに、しばらくすると「部屋にいたい」と言われた。お年寄りの言う通りにすべきか、みんなで活動することを勧めるべきか。それを判断するためには一人一人の普段の生活などを知っておくことも必要だ。

 街で出会うお年寄りにやさしく接するようになった。たとえばマンションのエレベーターでお年寄りから声をかけられたとき、以前は相づちを打つくらいしかできなかったが、今は自分から話しかける。ほかにも、てすりのない階段や信号機のない横断歩道が気になるし、白杖の人を見かけると「私はどんなサポートができるか」を考える。

 クラスは約20人。「少人数なので、分からないことを友達に聞きやすいです。【三角真理】