
2月14日(金)親鸞聖人御命日の月例礼拝を行いました。
アリーナに全校生徒が入場し、2年生の聖歌隊の美しい歌声が響きました。

法句経の朗読の先唱は、2年2組の委員長、小笠原 加純(おがさわら かずみ)さんです。しっかりと朗読できました。
本日の法話は第一学年統括の林田克樹先生です。

先生はご自身で秋田犬を飼っいることから、様々な犬の話をとおして「命」についてお話くださいました。
先生ははじめに盲導犬サーブのお話をしてくださいました。知らない方もいるかもしれませんが、サーブは岐阜と名古屋にハチ公のような銅像があり、東海地方ではとても有名な犬だそうですが、サーブ像には脚が三本しかありません。

なぜなら、サーブは雪の日に飼い主に向かってきた車を主人から守るために車に突進をしたからだそうです。
その際に重傷を負ったサーブは左前脚を切断することになり、盲導犬として引退することになりましたが、この事件がきっかけとなり盲導犬は視覚障害者の身体の一部であるとういう認識が広がり、盲導犬にも自賠責保険が支払われるという法律改正がなされたそうです。
仏教には「逆縁」という考え方があります。逆縁とは自分にとって悪いことであってもそれをきっかけとしてよいものにしていくというものです。サーブのお話をとおして先生は逆縁の大切さを教えてくださいました。

最後に先生は保護犬の絵本を紹介してくださいました。このお話は引き取られた犬が次々と飼い主を変更され最後にはさっ処分されてしまうというお話でした。
近年は様々なペットを飼う時代となり、犬だけでなく多くの生きものが飼い主の都合で捨てられたり処分したりするニュースをよく目にします。
これは、「仕方がない」「こうするしかない」という自分の気持ちを優先し、ペットの気持ちを考えない無責任な行為です。
本日の朗読に「めざめたひとが ひとのなかに」ということばがありました。この「めざめたひと」とは悟りをひらいたお釈迦様のことで、悟ることのできない私たちは、迷いや悩みという苦(思い通りにならないこと)に目を閉ざされているとされています。
私たちは自分の都合でもの・ことを考え、正しいことをしているという勘違いをします。このような迷いに閉ざされた私たちは本来悟ることはできません。
しかし、浄土真宗の本尊である阿弥陀様はそんな私でも救ってくれるとおっしゃっています。この絵本をとおして迷いの中にいる私たちにも阿弥陀様が必ずや救うと願ってくださっている有難さを感じることができるご法話でした。