兵庫の精鋭 羽ばたけ ■須磨ノ浦■ 2年前に続く全国制覇を
ソフトボール女子の須磨ノ浦は、兵庫県予選敗退とコロナ禍を乗り越え、2年ぶりの全国制覇へと燃えている。
2018年夏、19年春、同年夏と3季連続で高校日本一に輝き、無類の強さを見せてきた。
だが、続いて臨んだ兵庫県新人大会の準決勝で武庫川大付に敗れ、20年春の全国大会は出場権を逃した。同大会はその後、新型コロナウィルスの影響で中止が決まった。
昨年は夏も全国舞台が消え、そのまま引退を迎えた3年生だが、以後もグラウンドに顔を出し、後輩を支え続けた。前主将の小笠原里桜(りお)は「悔しい。でも須磨ノ浦は3年生だけのものではなく、全員のもの」と気持ちを切り替え、連係プレーなどで後輩を助言。コロナ禍で他校との練習試合ができない期間は、紅白戦で下級生チームの相手を務めてきた。
現主将の2年坂本京花は「たくさんのことを教え、支えてくれた3年生に恩返ししたい」と決意する。昨秋の県新人大会では全試合ノーエラーを貫き、2年ぶりに優勝。全学年が一体となって、今大会の切符をつかんだ。
今季も堅守の伝統は受け継がれ、二塁手の坂本主将、三塁手の漆原花を中心に高い集中力を誇る。投手は変則的な腕振りで球を浮き上がらせる高橋伶奈、制球力の高い谷本蒼依らの「4本柱」で「相手チームの特徴によって投手を代えられる」と池田紀子監督。打撃では1年の正捕手上田こころが4番に座り、思い切りのいい一振りでチームを波に乗せる。
19年夏に須磨ノ浦が頂点に立って以来、初めて開かれる高校の全国大会となるが「おととしの優勝を重荷に感じず、挑戦者として挑みたい」と坂本主将。今春卒業の小笠原は「一つ一つの試合に勝って、最終的に日本一になれたら」と共に築き上げたチームの躍進を楽しみにしている。(藤村有希子)
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