【1/5産経新聞掲載記事より】
春高バレー兵庫代表　兵庫大須磨ノ浦（女子）流れ取り戻せず初戦敗退

「ジャパネット杯　春の高校バレー」として実施する第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会（産経新聞社など主催）が5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男女の各1回戦が行われた。兵庫県代表で女子の兵庫大須磨ノ浦は自分たちのバレーが出し切れず習志野（千葉）に押し切られた。
　10年ぶり14度目の出場を果たした兵庫大須磨ノ浦は、久々の全国大会でふだん通りのバレーが見せられず、習志野に屈した。大会直前、チーム内にインフルエンザ感染者やけが人が出たのも影響した。
　第1セット、主将の児島琉愛（るるあ）（3年）と豊田莉未（1年）に球を集め、伊藤愛菜（3年）や多田愛梨（1年）の速攻を交え、試合を優位に進めた。ただ、ブロックが効かずに追い上げを許し、3度同点に追いつかれた末、ジュースに。土壇場で決めきれずに競り負け、セットを落とした。
　第2セット、相手の攻撃が力強さを増す中で、レシーブやサーブに乱れが出始め、リズムに乗れない。豊田や児島が必死に反撃を試みるもスパイクを決めきれず、流れを呼び戻せなかった。児島は「後輩たちは自分たち以上の結果が残せるチームだと思う。頑張ってほしい」と思いを託した。
　兵庫大須磨ノ浦・小笠原仁監督「最後に出場を勝ち取った3年生を勝たせてあげたかった。1、2年生は伸びしろが大きく、いい経験。また一からです」

【12/28神戸新聞掲載記事より】
全日本高校バレー 来年1月5日開幕　　兵庫勢 高みへ
　バレーボールの第77回全日本高校選手権(春高バレー) は来年1月5日に開 幕し、東京体育館を会場に熱戦が繰り広げられる。兵庫勢は5日の1回戦から 登場し、26年連続37度目の出場となる男子の市尼崎は多度津(香川)と、10年 ぶり14度目の女子の須磨ノ浦は習志野 (千葉)と対戦する。両校の上位進出は なるか。戦力や特長を紹介する。(有島弘記)

選手起用に幅　的絞らせず

　女子・須磨ノ浦の10年ぶりの春高切符獲得を振り返ると、児島主将の覚醒に行き当たる。小笠原監督は「いい意味でばかになれたから」と、その訳を語る。
現チームの発足後、エースとして技量は発揮できていたが、仲間をもり立てる声かけができず、兵庫県新人大会は4強、県高校総体 は8強止まり。負ければ引退の今回の予選を前に「恥ずかしがらずに思いっきりやる。得点が決まったら喜ぶ」と感情を表に出すようになると、結果も伴った。
　快進撃は偶然ではなく「相手に的を絞らせない」という指揮官の選手起用も奏功している。得点源となる児島、豊田のレフトは固定だが、ライトは高松や青柳、張の3人をレシーブ力や身長の違いで入れ替え、攻守に幅を出す。張はミドルブロッカー登録でもあり、 伊藤、多田愛梨との使い分けで相手を惑わせる。
　不動のリベロ片山にも注目だ。児島が「県内外を見て一番すごいと思う」と称賛する守備力が光り、 たとえレシーブが乱れても、正セッターの片倉が正確なトスで攻撃 につなげる。
　春高行きの決定後、歴代の卒業生が激励に訪れる。「期待に応えたい。すぐに負けたら、ただ行っただけになる。スポーツをやる上で結果が全て」と片倉。オール須 磨ノ浦で目標のベスト8に挑む。