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5月13日(土)、お釈迦様と親鸞聖人のお誕生をお祝いする「創立100周年 花まつり並びに親鸞聖人降誕会」を本校アリーナにて実施しました。
今年は、4年ぶりに全学年がアリーナに入場し、保護者の方もお招きして実施することができました。
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アリーナの祭壇には色とりどりの花が飾られ、中央には誕生仏が花御堂の中にお立ちになっています。2、3年生の各クラス代表生徒と生徒会役員による献灯・献花が行われ、校長による灌仏が行われました。灌仏とは、甘露に模した甘茶を誕生仏にそそぐことをいいます。
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そして、生徒代表2年、川口春菜さんによる奉讃文の朗読が行われました。
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3年生聖歌隊の歌う讃仏偈がアリーナに響く中、代表者による灌仏が行われました。
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念仏の後、式歌「花祭りの歌」が歌われました。
ご法話には、長倉伯博先生(浄土真宗本願寺派布教使・鹿児島市善福寺住職)をお招きし、お話しを伺いました。
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先生は、「花まつりはお釈迦様のお誕生を祝う会、降誕会は宗祖親鸞聖人のお誕生を祝う会、どちらもお誕生を祝う会だが、どうして生まれてきたら、誕生日おめでとうと言うのでしょう?」と問いかけられました。そして、「そのことを考えることが、今日の花まつりのご縁です」とおっしゃいました。
まずは、たくさん存在している生物の中で、人間として生まれてきたことはどれだけ有り難いことなのか、また、私一人の命の前に、父母がいる。一人の人間には2人の親、そしてその親の上にまたそれぞれの親、そしてその上の・・・とたどっていくと、名前もわからないたくさんの命がつながって、今、ここにこうして自分の命があるのだ、誰一人欠けても私の命は生まれなかったことを考えると無数の縁によってこの命があるのだと気付くことができる、と教えてくださいました。そして、自分自身の命について、誕生日の度に振り返ってみることが大事ですとおっしゃいました。
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また、先生は長年、終末期医療の現場をご覧になっていて、そこでのご経験から、さまざまな患者さんと家族の話をしてくださいました。その中には、高校2年生で胃がん亡くなった男の子とそのご家庭の話があり、生徒たちそれぞれ真剣に耳を傾けているようでした。
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そして、「一年365日あったら、全部がうれしい日なんてない。でも、一日ぐらい胸がふるえる日があるよ。それは大きな仕事であったり、小さな出会いであったり、小さな言葉であったり、出会いであったり、小さなことかもしれないけれど、そんな日があればまた来年もがんばってみようかなと思える。この花まつりをご縁にして、自分のお誕生日に、自分の人生を振り返ってみることができたら、この話を少し思い出してもらえたらと思います。」と語りかけてくださいました。
花まつりが終わった後、新旧聖歌隊の引き継ぎ式が行われました。
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3年生の聖歌隊は、なかなか練習も思うように出来ない中、行事ごとにどんどん歌声が響くようになり、最後の舞台、花まつりでも美しい歌声をアリーナに響かせてくれました。
2年生の聖歌隊は、伝統を引き継いだ先輩方の思いを受け、しっかりとバトンを受け取りました。次回5月の礼拝がデビューとなります。よろしくお願いします!
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