創立100周年「釈尊成道会」開催

12/8(金)、お釈迦様が仏陀となられたことをお祝いする成道会が本校アリーナで開催されました。

今年は4年ぶりに全学年がアリーナに入場しました。
聖歌隊もこの日のために練習を重ね、美しい歌声を響かせてくれました。

まずは2年生、3年生の代表生徒による献灯、生徒会役員による献灯・献花がおこなわれ、森 千彩(もり ちひろ)さん(2年生)による讃仰文の朗読がありました。

今年もご講師に、浄土真宗本願寺派布教使・妙正寺(加古川市)住職、鹿多証道先生をお招きし、お話を伺いました。


先生は、大学卒業後に本校に赴任されました。その翌年がちょうど学園創立50周年だったそうです。
今年が学園創立100周年ということで、「今年100周年、おめでとうございます」とお祝いの言葉を述べられました。
「学園の建学の精神“和の精神”は聖徳太子の教えであり、その聖徳太子を敬われていた親鸞聖人、その親鸞聖人の開かれた浄土真宗の宗門関係学校の皆さんの所にずっと届いている。大事にしていたことがずっと伝わっているんだよ。100周年を一緒にお祝いできる尊いご縁だなあと感じています。」
「須磨ノ浦で教壇に立ったのは12年間。父親の年齢のこともあり引退したが、こうして毎年ここでお話をする機会を得られて、本当にかけがえのない時間を過ごしていると思っている。」と述べられました。

さまざまなお話をしてくださった中で、「じゅ法雨(じゅほうう)」という言葉を教えてくださいました。(※「じゅ」は「樹」の部首の木がさんずいへんになります)
この言葉はお釈迦様が教えてくださった阿弥陀さまのことの一つで、「法を雨のようにふりそそぐ」と訓読します。
「皆に平等に阿弥陀さまのみ教えが届いている」という意味だそうです。
そのことを鹿多先生ご自身が腑に落ちた体験として、甲子園の阪神園芸さんの仕事の話をしてくださいました。

また、同じくお釈迦様が阿弥陀さまのことを教えてくださったものに「和顔愛語(わげんあいご)」という言葉があります。
これは阿弥陀さまが私たちに接してくださるときの様子を述べられたもので、「おだやかな柔和な顔とおもいやりのある言葉」という意味です。
「愛」という言葉はここでは「恋愛」という意味ではなく、「思いやる」という意味で、「人と接している時、別に自分はそんなつもりでなくても、そう伝わる時がある。お花を見ている時の顔、相手がお花でも、動物でも、同じように和顔愛語であったら。」と教えてくださいました。

最後に、「お互いに心の支え合いを大事にしながら、力強くやさしく、歩みを続けてください」
とお話しくださいました。
生徒それぞれに、さまざまなことを考える機会を得られたと思います。

慌ただしく年末に向かうこの時期、二千五百年の時を超えて届けられるみ教えを、感謝の気持ちで受け取りたいと思います。