12/9(金)、お釈迦様が仏陀となられたことをお祝いする成道会が本校アリーナで開催されました。
新型コロナウイルスの影響で、2年生と代表生徒のみアリーナに入場しました。
聖歌隊は今回も自粛し、エレクトーンの演奏のみで行いました。
その他の1年生、3年生は各教室で、オンラインでの礼拝となりました。
まずは2年生、3年生の代表生徒による献灯、生徒会役員による献灯・献花がおこなわれ、小関麻帆さん(2年生)による讃仰文の朗読がありました。
今年もご講師に、浄土真宗本願寺派布教使・妙正寺(加古川市)住職、鹿多証道先生をお招きし、お話を伺いました。
先生は、「お釈迦様は、みんな命の仲間として生きていく中で助け合って支え合って生きていくんだよとお伝えくださっている。
しかし、コロナ禍で人と集う機会が少なくなっている。今まで続いていたことが無くなってしまうのではないかと心配している。
人が集うということの意味をもう一度考えてみなければならない。」と語られました。
また、ご自身が高校野球の審判をされていたご経験から、スポーツについてもお話しくださいました。
「ルールとマナーを守って選手達が競技するのはもちろん、観戦している応援団も相手に対する敬意を忘れてはいけない。」
と語られました。
最後に、神戸出身の詩人、竹中郁さんの詩を紹介されました。
『足どり』(昭和43年8月「四季」第三号より)
見知らぬ人の
会釈を受けて
こちらも丁重に会釈をかえした
二人のあいだを
ここちよい風がふいた
二人は正反対の方向へあるいていった
地球を一回りして
また出会うつもりの足どりだった
この詩では「出会い・別れ」だけでなく、さらにその先の出会いがさらりと歌い上げられている。
お釈迦様が説かれた『阿弥陀経』には「倶会一処(くえいっしょ)」と示される。
お釈迦様は阿弥陀如来をご紹介くださりながら、その願いの中に「もう一度出会えること」を約束されている私たちだと説かれた。
私たちも、たまたま命をうけ、たまたま今ここで集うご縁をいただいている。
今出会って、別れていくが、その先にまた会える世界があることがわかれば、
手を取り合って、優しくも逞しく歩んでいけるのではないか。
「命の仲間」として、助け合って支え合って生きていこう。
とお話しくださいました。
生徒それぞれに、さまざまなことを考える機会を得られたと思います。
年末に向かうこの時期、二千五百年の時を超えて届けられるみ教えを、感謝の気持ちで受け取りたいと思います。