12/13(金)、お釈迦様が仏陀となられたことをお祝いする成道会が本校アリーナで開催されました。
聖歌隊はこの日のために練習を重ね、美しい歌声を響かせてくれました。
まずは2年生、3年生の代表生徒による献灯、生徒会役員による献灯・献花がおこなわれ、武田 那桜(たけだ なお)さん(2年生)による奉讃文の朗読がありました。
今年はご講師に、メッセージシンガーであるちひろ先生をお招きしご講演をいただきました。先生は以前にも本校で花まつりにご講演してくださり、6年ぶりの来校となりました。
ご講演は歌だけではなく、朗読や手話をもちいての歌をおこなってくださり、本校生徒の興味・関心をひく非常に素晴らしいものでした。
先生は、仏教婦人会の創設や本願寺派の宗門校の設立にご尽力された九條武子様や、金子みすゞさんの詩に作曲して歌い語っています。
ご講演の中では九條武子様の『ひとときを咲く』を歌ってくださり、波乱万丈の人生をお歩みになられた当時の心境を力強く、また、切なく、そして清らかに歌にのせて伝えてくれました。
九條武子様の心境や阿弥陀様のお慈悲が生徒にも伝わったのではないでしょうか。
最後に歌ってくださった金子みすゞさんの詩である『私と小鳥と鈴と』では手話を取り入れてのものでした。金子みすゞの代表作でもあり、詩の中にある「みんなちがって、みんないい。」というフレーズは一度は聞いたことがあるものだと思います。
成道会とはお釈迦様がお悟りになられたことをお祝いする法要です。お釈迦様は6年もの苦行の中で真実を見出されました。その真実とは「人生は苦である」ということです。
この「苦」とは「思い通りにならない」という意味で、私たちの人生は思い通りにならないことが多くあります。
お釈迦さまは、その「苦」を受け入れたことにより悟られたとされています。
九條武子様や金子みすゞさんも多くの「苦」を人生の中で感じ、その「苦」や「無常」を詩に表現しています。
お二人とも明治という時代に力強く生きた女性の代表であり、お二人が歩まれた人生は私たちが想像する以上に辛いものだったのでしょう。
ちひろさんは、お二人の「思い通りにならない」という感情を「受け止めて」歌にのせてくださいました。
今を生きる私たちに「力強く生きていこう」というメッセージがたくさんつまったご講演となりました。